STEP3
バイト履歴書の「学歴・職歴」の書き方を徹底解説・記入例付き
「学歴」の記入ルール
履歴書にある「学歴・職歴」欄は、いつどこで教育を受けたのか、どのような仕事をしてきたのかを簡潔に伝えるためのものです。学歴と職歴をどのように分けて書けばいいのか、学校名はどう表記すればいいのか、まずは「学歴の書き方」の基本的なルールをおさえておきましょう。以下で、一般的な履歴書の書式での学歴の書き方を解説していきます。
履歴書の見本
1行目中央に「学歴」と記入する
学歴・職歴欄の1行目には、枠の左右中央に「学歴」と項目名を記載しましょう。
入学・卒業年月はそれぞれ別の行に記入する
入学した学校名と卒業した学校名が同じでも、入学・卒業年月はそれぞれ別の行に分けて記載しましょう。
西暦・和暦どちらか統一して記入する
指定がなければ西暦と和暦はどちらを使用しても問題ありません。ただし、履歴書全体で西暦と和暦が混在すると読み手にとって読みづらいため、必ず西暦、和暦どちらかで統一してください。
学校名、学科名は略さず、正式名称を記入する
学校名は必ず正式名称を記入しましょう。公立は「○○市立○○中学校」「○○県立○○高等学校」などと市区町村や都道府県から、私立は「私立○○中学校」「私立○○高等学校」から書き始めてください。私立には「学校法人○○学園」などの法人名がありますが、法人名や都道府県名・市区町村名までを記載する必要はありません。大学は学校名だけ記入してください。公立か私立か、都道府県名などを追加する必要はありません。
また、学校名の後ろに、高校の場合は「普通科」「商業科」といった学科名、大学や専門学校であれば、学部・学科名まで記載するのが基本的なルールです。卒業後に自分が在籍していた学部・学科名が変更になった場合でも、在籍当時の名称で記載し、その横にカッコ書きで現在の名称を記載しましょう。
学生は「中学卒業」から、社会人は「最終学歴の1つ前の卒業」から記入する
現在、高校生もしくは大学生などの学生であれば、学歴は義務教育終了の「中学卒業」から記入しましょう。それより前の中学校入学や小学校卒業は記載不要です。なお、在籍中の学校名の横には「在籍中」と記載し、現在の状態が分かるようにしてください。
社会人の場合は、最終学歴の1つ前の卒業から記入しましょう。例えば、最終学歴が高校卒業であれば中学校卒業から、最終学歴が大学卒業であれば高校卒業から記載することになります。
ケース別!バイトの履歴書の「学歴」の記入例
履歴書の「学歴」欄は、人によって学歴が異なるため、書き方に迷う人もいるでしょう。そこで、ここからはケース別に履歴書の「学歴」の記入例とそれぞれのポイントを解説します。自分のケースに該当するものを参考に、履歴書の学歴欄を書いてみてください。
高校在学中の人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
20XX | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
現在、東京都立求人ボックス高等学校 普通科 第2学年在学中 |
高校在学中の人は中学卒業から書き始め、その下に入学した高校の正式名称と学科名を記入し、「入学」と併記します。最後に現在の状況を説明するために、上記の例のように現在の学年・在学中であることも記載してください。3年生で卒業見込みの状態でも、「在学中」と記載します。
大学在学中の人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
20XX | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
20XX | 3 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 卒業 |
20XX | 4 | 求人大学求人学部ボックス学科 入学 |
現在、求人大学求人学部ボックス学科 第1学年在学中 |
大学在学中の人も、中学卒業から書きましょう。高校は入学・卒業を分けて記載し、入学した大学名と学部・学科を書きます。現在の状況は大学在学となるので、上記の例のように在籍中の学年を忘れずに記載してください。
最終学歴が高卒の社会人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
20XX | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
20XX | 3 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 卒業 |
社会人で最終学歴が高校卒業である場合、最終学歴の1つ前の中学卒業から学歴を記入しましょう。高校は入学・卒業それぞれ行を分けて記載してください。
最終学歴が大卒の社会人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 卒業 |
20XX | 4 | 求人大学求人学部ボックス学科 入学 |
3 | 求人大学求人学部ボックス学科 卒業 |
社会人で最終学歴が大卒の場合、最終学歴の1つ前の高校卒業から記載しましょう。大学は学部・学科も記載し、入学・卒業年月を別の行に分けて記入してください。
転校・転入をしている人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
20XX | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
20XX | 10 | 神奈川県立求人高等学校 普通科 転入学 |
20XX | 3 | 神奈川県立求人高等学校 普通科 卒業 |
転校や転入をした場合、入学と卒業の間に「転入学」の年月と、転入先の学校名を記載し、学校名・学科名に続けて「転入学」と併記しましょう。
学校を中途退学している人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
20XX | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
20XX | 10 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 中途退学 |
学校を中途退学している人は、中退した学校の1つ前の学歴から書きましょう。例えば高校を中退した場合は、上記の例のように中学卒業から記入し、続けて入学した高校名、さらに次の行に中退した年月を記入した上で、学校名・学科名の横に「中途退学」と併記します。
留年・浪人している人の場合
学歴 | ||
2010 | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
2010 | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
2014 | 3 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 卒業 |
2015 | 4 | 求人大学求人学部ボックス学科 入学 |
現在、求人大学求人学部ボックス学科 第1学年在学中 |
上記の例では高校卒業後に1年間の浪人を経て大学に入学していますが、浪人とは記載していません。高校卒業年月と大学入学年月によってわかる情報のため、履歴書上では「浪人」と記載する必要はないのです。浪人中に予備校に通っていた場合でも、予備校は学歴として記載できないので書かないように注意してください。留年したケースも同様に、入学年月と卒業年月からわかる情報なので事実の入学・卒業年月だけを書くだけで問題はなく、特段「留年」などと記載する必要はありません。
休学している人の場合
学歴 | ||
20XX | 3 | 渋谷区立求人ボックス中学校 卒業 |
20XX | 4 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 入学 |
20XX | 3 | 東京都立求人ボックス高等学校 普通科 卒業 |
20XX | 4 | 求人大学求人学部ボックス学科 入学 |
20XX | 10 | 求人大学求人学部ボックス学科 休学(留学のため) |
20XX | 4 | 求人大学求人学部ボックス学科 復学 |
現在、求人大学求人学部ボックス学科 第2学年在学中 |
在学中に休学したことのある人は、休学・復学した年月をそれぞれ記入しましょう。現在休学中の人は、「現在、○○大学△△学部××学科 第□学年休学中」のように記載します。上記の例のように休学した理由もできる限り記載しておくことが望ましいです。
「職歴」の記入ルール
学歴についての書き方をおさえたところで次は職歴について見ていきましょう。職歴はこれまでの勤務先の業種や仕事内容を伝える上で重要な情報なので、誤りのないように事実を記載する必要があります。学歴と同様、職歴にも書き方の一定のルールがあります。では、そのルールを確認していきましょう。
学歴から1行空けて「職歴」と記入する
学歴の最終行から1行空けて「職歴」と記入しましょう。位置は学歴と同様、枠の左右中央に記入します。
入社・退社年月をそれぞれ別の行に記入する
これまでに働いた経験があるなら、その勤務先名と働き始めた年月を記載しましょう。また、すでに辞めているなら退職年月も記入してください。入社と退社はそれぞれ行を分け、勤務先名などは省略せずに正式名称で記載します。勤務した店舗名があれば併記しておくと分かりやすくて良いです。
仕事内容を簡潔にまとめて記入してもOK
バイトの選考書類は履歴書だけで、職務経歴書を別で用意しないケースが多いです。職務経歴書を用意しない場合は、履歴書の職歴欄に改行してから職務内容を簡潔に記入しても良いです。入社の次の行に「○○を担当」「△△に従事」などと記入しておくと、具体的に経験してきた仕事内容が読み手に伝わりやすくなります。
在職中であれば「現在に至る」と記入する
現在、何か別の仕事に就いている場合、入社または仕事内容の次の行に「現在に至る」と左寄せで記入し、現在の状況が分かるようにしましょう。
仕事経験がない場合は職歴欄に「なし」と記入する
仕事をした経験がない場合は、職歴欄に「なし」と左寄せで記入します。職歴がなくても、読み手がひと目で未経験であるという事実が分かるように「なし」と記載するようにしましょう。
ケース別!バイトの履歴書の「職歴」の記入例
職歴の記載方法は、学歴よりもさらに多種多様なケースが考えられるため、書き方に迷う人もいるでしょう。短期バイトを多く経験したのでまとめて書きたい場合や、Wワークとして応募したい場合などは、書き方の見本がなかなか見つからないこともあるでしょう。そこで、以下でケース別にバイトの履歴書の「職歴」の記入例を紹介します。自分の状況と近い例を参考にしながら、職歴欄を記載してみてください。
仕事やバイトの経験がない場合
職歴 | ||
なし | ||
以上 |
これまでに仕事やバイトの経験がない場合、職歴には「なし」と左寄せで記載します。そして、次の行に右寄せで「以上」と記入し、学歴・職歴がここまでであることを明記しましょう。
仕事の内容を簡単に記入する場合
職歴 | ||
20XX | 4 | 求人ボックスカフェ アルバイト入社 |
主に、キッチンでお客様に提供する料理の調理を担当 | ||
20XX | 4 | 求人ボックスカフェ アルバイト退社 |
職歴欄には入社・退社以外に、職場で担当した仕事内容を簡潔に記入しても良いです。仕事内容の記載は必須ではありませんが、書いておくと採用担当者にこれまでどのような経験をしてきたのか、具体的に伝えることができます。
過去の経験をまとめて書く場合
職歴 | ||
20XX | 4 | 求人ボックス株式会社 アルバイト登録 |
短期でイベントスタッフ、ピッキング、接客業務などに従事 | ||
20XX | 4 | 求人ボックス株式会社 アルバイト退社 |
短期・単発バイトなどでさまざまな仕事を経験してきた場合は、仕事ごとに担当した業務内容を書くのではなく、1行にまとめて記載しても問題ありません。登録型のバイトであれば、バイト先に登録した年月を入社とし、現在も登録中であれば、改行して左寄せで「現在に至る」、すでに辞めているのであれば社名と「退社」を併記しましょう。登録中に経験した仕事は、上記の例のように主なものをまとめて記載します。担当した業務が多い場合は、すべて書かずに応募先の業務内容に合ったものをピックアップしても良いでしょう。
Wワークをする場合
職歴 | ||
20XX | 4 | 求人ボックスカフェ アルバイト入社 |
現在に至る |
すでに別の仕事に従事しており、これからWワークを希望する場合は、在職中の仕事先に入社した年月を記載して「現在に至る」と記載します。Wワークをしたいと思っていることは、先に伝えておかないとシフトの調整などで応募先に迷惑をかける可能性もあるので、必ず上記の例のように在職中であることが分かるように書いておきましょう。
過去にWワークをしていた場合
職歴 | ||
2020 | 4 | 求人ボックスカフェ アルバイト入社 |
2021 | 2 | 求人ボックスカフェ アルバイト退社 |
2020 | 10 | 求人ボックス株式会社 アルバイト入社 |
2021 | 8 | 求人ボックス株式会社 アルバイト退社 |
過去にWワークをしていた経験があれば、それぞれの勤務先の入社日と退社日の事実を記載すれば問題ありません。記載されている年月から、期間が被っていることが分かるのでWワークしていたことが伝えられます。
まとめ
履歴書の「学歴・職歴」欄の書き方のルールや記入例について解説してきました。「学歴・職歴」欄は、書き間違えると経歴詐称と捉えられてしまう恐れもありますので、慎重に正確な内容を記入することが大切です。
また、履歴書の読み手にとって自分の経歴が分かりやすいかどうか意識することも大切です。前の勤務先でどんな業務を担当してきたのかといった情報も可能な限りシンプルに記載しましょう。書き方で迷ったら、今回紹介した記入例を参考にしてみてください。自分の経歴をしっかりと採用担当者にアピールできる「学歴・職歴」欄を完成させましょう。
※この記事の更新日:2022年07月05日(初回公開日:2021年10月07日)